緊急特報!
今回の天声珍語におきましては、前回の続きでありました都市対抗見学後編をご報告差し上げるつもりでございましたが、この前の日曜日のマスターズにおけるわたくしの試合が全くありえない終わり方をしたことについて、ぜひ記事にしろとの熱いご要望がございまして、緊急報告をさせていただきます。
試合当日、私は二日間寝ていなかったことを理由に、実はマスターズを欠席しようかなどと考えたりもしておりました。しかし、うちの店の前に集合していたB級の選手のうちの一人(通称ジャンプ君)が遅刻して来ないことを電話連絡され、どうにか起きることができたので、急いで試合会場へと私も向かうことができたのでございます。遅刻ぎりぎりという運営のN藤君には申し訳ない不届きものでございました。
さて、試合が始まると、いつものようにちびりながら、玉を入れたりはずしたり・・・ゲームボールをはずしながらも1回戦はなんとか勝つことができたのです。続いて勝者二回戦、相手はCサブランカの店員I倉君でした。
この試合が始まる前、全く予想だにいたしませんでした・・・・まさかあのようなアクシデントが発生しようとは・・・・そして、このマスターズを途中棄権することになるとは・・・・
その試合は本当にいつものように始まりました。最初の1セット目はI倉君がとりながらも第二セットはラッキーにて私が取りきり、さらに次のマス、ブレークした私の配置は非常によく、マスワリが出たのでございました。そして運命の第四セットを迎えたのでございました。
わたくしは、いつものようにペチコーンとブレークをしたのでございます。するとどうでしょう!!これまた1個入っただけでなく、非常にいい取り出し、そしてよくばらけたいい配置ではありませんか!!私は思いました。『これもマス割れるんじゃあないの?でも、こんなにいい配置が2回も連続するなんて・・・何かきっと落とし穴があるに違いない・・・慎重には慎重を重ね、とり切るべ・・・』
そうして、一個ずつとって行き、穴前の5番にたどり着いたのでございます。少し伸び上がって撞かねばなりませんでしたが、全く問題のない玉でございました。しかし、ここで思い出さねばならないのがS井玉突き語録第三章十二項「穴前ほどやばい玉はない」です。慎重に構えに入り、さあ撞こうとした刹那でございました。
びりびり〜
私のキュートなお尻から鈍くいやな感じの音がいたしました。もちろん、5番はしっかりとはずしました。これまた運のいいことに、私が試合をしていたテーブルのすぐ横には必要以上に大きい鏡がついているではありませんか!恐る恐る鏡にお尻を向けるとやはり私のズボンは無残に破れておりました。それからなん球か撞いたのですが、玉を撞こうとかまえるたびにびりびり〜びりびり〜と音がするのです。しまいには顔が出せるほどの大きさになってしまいました。
ここにいたり、私は決意いたしました。自分自身はもう失うものもないそして恥も外聞もない人間でございます。しかし、汚いパンツを見せながらプレーするのは紳士のスポーツであるビリヤードにおいて、相手プレーヤーに失礼であると。
「I倉君、俺、棄権するわ・・・」
そして運営席に行き、「N藤君、俺、棄権して帰るよ」
こうしてわたくしのマスターズは終わったのでございました。
何か聞き及んだところによりますと、決勝会場では笑いのネタとして扱っていただいたそうで、ありがとうございます。また、一部の意見として「S井はビリヤードはやる気がなくって、ネタを作りに試合に来ている」とのご指摘もいただきました。わたくしのような東海地区いちビリヤードファンから見ると、SA級の方のご指摘は大変ありがたく、これからもそのような雲の上からの貴重な声を参考に玉突きに励む所存でございます。
これからもよろしくお願いいたします。